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路地裏の風使い
第零章:風はゆびさきに遠く吹き去る
孤立した街で孤立する少年、ヨーダ。
彼は生まれる前に父親を亡くし、母親も三年前に行方知れずとなった。
自分が孤独であることさえわからないヨーダは、ある日廃教会の中なら聞こえる歌声に導かれ、自分と同じように孤独な子どもと出会う。
二人の出会いは偶然か、必然なのか。小さな街で起こる様々な出来事を、二人はどのように見定めていくのだろうか。
そして、風は何を運び、何を芽吹かせるというのか。
第一話
- record:01.まどろみとメロディ
- record:02.ちいさな幽霊
- record:03.灯と火花
- record:04.大事な場所
- record:05.つぶやくように
- record:06.月のような優しさを
- record:07.変えられないもの
- record:08.嘘と真実
番外編:カルミナの繭
戦争を境に世界から孤立した小さな街、ベーグルノーズ。
お腹を空かせた妖精たちのために、深夜喫茶店を開く十四歳の少女マーリンは、お掃除好きのパック、妖精王オーベロン、ピクシーのミン、いじめられっ子のホブゴブリンなど、様々な妖精たちに料理をふるまっていた。
ある日の夜、首に鈴をつけた黒うさぎを店の前で保護したマーリン。
穏やかに暮らしていたいと願うマーリンの生活が、その日を境に一変するのだった。
第一話
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